鄒敬園選手(ゾウ・ジンユアン)選手の平行棒を見て、演技の内容は違いますが李小鵬(リー・シャオペン)さんの再来だと感じた体操ファンの方も多いと思います。
どちらも超高難度の構成を美しく実施し、圧倒的な強さを見せているのが理由の一つだと思います。
両選手の演技を見ていきます。

まずは李小鵬(リー・シャオペン)さんの演技から。
2008天津国際・種目別決勝平行棒で1位になった演技です。
 
技順グループ
技と技の内容(通称など)難度
1テン・ハイビン:棒下宙返り片腕支持1回ひねり倒立F
2棒下宙返り倒立D
3棒下宙返り3/4ひねり倒立E
4
ティッペルト
倒立から伸膝で振り下ろし懸垂前振り上がり開脚抜き倒立
D
5屈身ベーレ:後方車輪から後方屈身2回宙返り腕支持F
6ヒーリー:後ろ振り片腕支持1回ひねり支持D
7前方屈身2回宙返り腕支持E
8ドミトリエンコ:(アームモリスエ)
前振り上がり(腕支持)後方かかえ込み2回宙返り腕支持
E
9ベーレ:後方車輪から後方かかえ込み2回宙返り腕支持E
10後方屈身2回宙返り下りD
Aスコア:7.3(F2 E4 D4)
Bスコア:9.475
得点:16.775

ティッペルトの迫力のある高さ、ヒーリーから前方屈身2回宙返り腕支持の連続、後方屈身2回宙返り下りの開きなど、とにかく素晴らしいとしか言いようのない演技だと思います。

記憶に新しい2018世界選手権・種目別決勝平行棒で1位になった鄒敬園選手(ゾウ・ジンユアン)選手の演技です。

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度
1ツォラキディス:(アームマクーツ)
前振り(腕支持)上がり片腕支持3/4ひねり単棒横向き倒立経過、
軸手を換えて後ろ振り片腕支持3/4ひねり支持
G
2マクーツ
前振り片腕支持3/4ひねり単棒横向き倒立経過、
軸手を換えて後ろ振り片腕支持3/4ひねり支持
E
3リチャード:(アームディアミドフ)
前振り(腕支持)上がり片腕支持1回ひねり倒立
E
4
後方車輪倒立:ケンモツ
棒下宙返り1/2ひねり倒立
C
E
5棒下宙返り倒立D
6ササキ:前方開脚5/4宙返り開脚抜き直接懸垂E
7バブサー
倒立から振り下ろし懸垂前振り上がり開脚抜き、伸身かつ水平位で懸垂
E
8
ティッペルト
倒立から伸膝で振り下ろし懸垂前振り上がり開脚抜き倒立
D
9ヒーリー:後ろ振り片腕支持1回ひねり支持D
10前方かかえ込み2回宙返り1/2ひねり下りF
Dスコア:7.0(G1 F1 E5 D3)
Eスコア:9.433
得点:16.433

倒立がそれてしまっても平然と戻せる強さとリズムの良い実施はまるで難しいことをしていないかのように見える圧倒的な演技です。