タグ:エプケ・ゾンダーランド選手(オランダ)

2021東京五輪の種目別決勝鉄棒で金メダルを争うであろう選手たちのご紹介です。続きを読む
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種目別W杯枠で東京五輪代表を確定した選手のご紹介です。続きを読む
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現在の内村航平選手の鉄棒のDスコアを2013-2016でのルールで計算してみるという企画です。
ニュースなどでリオ五輪の種目別鉄棒の金メダリスト、ファビアン・ハンビュヘン選手(ドイツ)と現在の内村航平選手との得点を比較するということをしていますし、これから2021東京五輪へ向けて増えていくと推測されますが、ルールが変わっているので単純には比較出来ません。
ですのでこの記事で比較して、現在の内村航平選手の鉄棒がどれだけ凄いか再確認しておきたいと思います。

まずはハンビュヘン選手(ドイツ)のリオ五輪・種目別決勝鉄棒での演技から。

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点
1カッシーナ:伸身コールマン
バーを越えながら、後方伸身2回宙返り1回ひねり懸垂
G
2コールマン
バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり懸垂
F
3伸身トカチェフ:懸垂前振り伸身背面とび越し懸垂D
4+リバルコ:後方とび車輪1回半ひねり大逆手
D0.1
5アドラー1回ひねり片逆手倒立
前方浮腰回転振り出し1回ひねり片逆手倒立
D
6+ヤマワキ(伸身コスミック):後ろ振り上がり伸身閉脚とび越し1/2ひねり懸垂D0.1
7シュタルダーとび1回半ひねり大逆手:シュタルダーリバルコ
後方開脚浮腰回転倒立とび1回半ひねり大逆手
E
8アドラー1/2ひねり倒立:前方浮腰回転振り出し1/2ひねり倒立D
9クースト:後方とび車輪1回ひねり(ホップターン)C
10後方伸身2回宙返り2回ひねり下り:ワタナベ(伸身新月面宙返り下り)E
Dスコア:7.3(G1 F1 E2 D5 C1 CV:0.1)
Eスコア:8.466
得点:15.766
Dスコアは7.3です。

そして内村航平選手の2021NHK杯での演技を2013-2016でのルールでDスコア計算します。
赤い文字が変更されている箇所になります。

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点
1ブレットシュナイダー:コバチ2回ひねり
バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり懸垂
H
2カッシーナ:伸身コールマン
バーを越えながら、後方伸身2回宙返り1回ひねり懸垂
G
3コールマン
バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり懸垂
E→F
4シュタルダーとび1回半ひねり片大逆手
後方開脚浮腰回転倒立とび1回半ひねり片大逆手
D
5Ⅲ→Ⅳアドラー1回ひねり片逆手倒立
前方浮腰回転振り出し1回ひねり片逆手倒立
D
6ヤマワキ(伸身コスミック):後ろ振り上がり伸身閉脚とび越し1/2ひねり懸垂D0.0→0.1
7エンドー:前方開脚浮腰回転倒立B
8Ⅲ→Ⅳアドラー1/2ひねり倒立:前方浮腰回転振り出し1/2ひねり倒立D
9クースト:後方とび車輪1回ひねり(ホップターン)C
10Ⅳ→Ⅴ後方伸身2回宙返り2回ひねり下り:ワタナベ(伸身新月面宙返り下り)E
Dスコア:6.6→7.3(H1 G1 F1 E1 D4 C1 B1 CV:0.1 +グループ得点2.0→2.5)
Eスコア:8.733
得点:15.333→16.033
現在の内村航平選手のDスコアを2013-2016のルールで計算するとコールマンがE難度からF難度となり0.1、アドラー1回ひねり片逆手倒立+ヤマワキで組み合わせ加点0.1、グループ得点で0.5の合計0.7上がることになりDスコアは7.3となり、当時のハンビュヘン選手と並ぶことになります。
内村航平選手はこの高難度の構成を2020 Friendship and Solidarity competitionから2021NHK杯までの6試合で安定して実施しており、これは本当に凄いことだとしか言いようがありません。
この6.6の構成で演技した時にニュースなどでリオ五輪と比較するようなことがありましたらプラス0.7をすると当時の点数と比較することが出来ます。

ちなみに当時の世界最高Dスコアはエプケ・ゾンダーランド選手(オランダ)のDスコア7.7でした。
動画は2014南寧世界選手権で金メダルを獲得した演技です。

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点
1エンドー1回ひねり大逆手:前方開脚浮腰回転倒立1回ひねり大逆手D
2カッシーナ(伸身コールマン)
バーを越えながら、後方伸身2回宙返り1回ひねり懸垂
G
3+コバチ:バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り懸垂
D0.2
4コールマン:バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり懸垂
F
5+ゲイロード2:バーを越えながら、後方屈身2回宙返り1/2ひねり懸垂
E0.2
6アドラー1回ひねり両逆手倒立
前方浮腰回転振り出し1回ひねり両逆手倒立
E
7アドラー1/2ひねり倒立:前方浮腰回転振り出し1/2ひねり倒立
D
8シュタルダーとび1回半ひねり大逆手(シュタルダーリバルコ)
後方開脚浮腰回転倒立とび1回半ひねり大逆手
E
9クースト:後方とび車輪1回ひねり(ホップターン)
C

10後方伸身2回宙返り2回ひねり下り:ワタナベ(伸身新月面宙返り下り)E
Dスコア:7.7(G1 F1 E4 D3 C1 CV:0.4)
Eスコア:8.525
得点:16.225
これは現在のルールに換算すると7.1となり変わらず世界最高Dスコアとなります。
ゾンダーランド選手は2017-2021のルールでこの構成をまだ実施していませんが、内村航平選手はゾンダーランド選手が7.1の構成を2021東京五輪でやってくると予想しているふしがあります。
最大のライバルとなるゾンダーランド選手への対策として内村航平選手が今後どのような構成でDスコアを上げていくのかにも注目が集まります。
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内村航平選手の2021年の鉄棒の演技構成を予想してみるという記事です。
インタビューで内村航平選手は「彼(ゾンダーランド)はDスコア6.8くらいで、僕は6.6。遠くもないけど、彼もまだ隠している。五輪でDスコアは7点台は必要になってくる」と話しており、おそらくDスコア7.0以上の構成を構想しているのだと思います。

ゾンダーランド選手が隠しているというのは試合で実施可能な範囲で考えるとDスコア7.1の演技構成のことを言っているのだと思います。
ゾンダーランド選手はもともとこの7.1の構成を2013年から2016年にかけて実施していましたが(当時のDスコアは7.7)、2017年以降は練習はしているものの試合では1度も実施していないため、年齢的な問題もありこの構成を本当に実施出来るのかははっきりとは分かりません。

なので五輪本番での演技順やその時のゾンダーランド選手のDスコアなどを考慮し、内村航平選手としてはいくつかの演技構成を用意しておき、確実に金メダルを獲得する勝ちにこだわった作戦を取ってくるのだと思います。

ゾンダーランド選手の演技を見ていると脚割れなどの全体的な粗さは目立ちますが鉄棒の最大の魅力とも言えるコバチ系の連続技、そして観客を沸かせる演技を見せるゾンダーランド選手は内村航平選手にとって最大で最高のライバルと言えます。

ゾンダーランド選手の演技に対する観客の期待は物凄く「カッシーナ+コバチ」で歓声が大きくなり続く「コールマン+ゲイロード2」を成功させると観客のボルテージは最高潮に達するという感じで観客を沸かせる鉄棒の演技という点で内村航平選手を上回っているのかも知れません。

なので内村航平選手が五輪で金メダルを取るためには「カッシーナ+コールマン」を安定して実施するということは避けられないと思います。
「ブレットシュナイダー」を成功させ「カッシーナ」と「コールマン」を繋げて実施し、着地を止めることが出来れば会場のボルテージは最高潮となり、ゾンダーランド選手への歓声に勝ってEスコアにも反映されてくると思います。

内村航平選手とエプケ・ゾンダーランド選手(オランダ)の鉄棒の対決の歴史はこちらの記事で振り返ることが出来ます。

■「アドラー1/2ひねり倒立~伸身トカチェフ」を取り入れたDスコア7.0の演技構成。

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点
1アドラー1/2ひねり倒立:前方浮腰回転振り出し1/2ひねり倒立D
2~伸身トカチェフ:懸垂前振り伸身背面とび越し懸垂
D
3ブレットシュナイダー:コバチ2回ひねり
バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり懸垂
H
4カッシーナ:伸身コールマン
バーを越えながら、後方伸身2回宙返り1回ひねり懸垂
G
5+コールマン
バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり懸垂
E0.2
6シュタルダーとび1回半ひねり片大逆手
後方開脚浮腰回転倒立とび1回半ひねり片大逆手
D
7アドラー1回ひねり片逆手倒立
前方浮腰回転振り出し1回ひねり片逆手倒立
D
8


~ヤマワキ(伸身コスミック):後ろ振り上がり伸身閉脚とび越し1/2ひねり懸垂
エンドー:前方開脚浮腰回転倒立
D

B

9クースト:後方とび車輪1回ひねり(ホップターン)C
10後方伸身2回宙返り2回ひねり下り:ワタナベ(伸身新月面宙返り下り)E
Dスコア:7.0(H1 G1 E2 D5 C1 CV:0.2)
私の予想の本命はこの「アドラー1/2ひねり倒立~伸身トカチェフ」を取り入れたDスコア7.0の演技構成です。
放れ技を5技取り入れるのは体力的にもかなりきついとは思いますがDスコア7.0以上を目指すのであれば、高校時代から実施していて2012全日本団体種目別選手権・団体決勝でしか落下していない「伸身トカチェフ」を取り入れてくる可能性が高いのではないかと思います。
「エンドー(B)」を「エンドー1回ひねり大逆手(D)」に変えてDスコアを0.2上げたDスコア7.0のパターンもあり得ますが、実施減点の多さの観点から私は取り入れないと思っています。

■「アドラー1/2ひねり倒立~ゲイロード2」を取り入れたDスコア7.1の演技構成。

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点
1ブレットシュナイダー:コバチ2回ひねり
バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり懸垂
H
2カッシーナ(伸身コールマン)
バーを越えながら、後方伸身2回宙返り1回ひねり懸垂
G
3+コールマン:バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり懸垂E0.2
4シュタルダーとび1回半ひねり片大逆手
後方開脚浮腰回転倒立とび1回半ひねり片大逆手
D
5アドラー1/2ひねり倒立:前方浮腰回転振り出し1/2ひねり倒立D
6~ゲイロード2:バーを越えながら、後方屈身2回宙返り1/2ひねり懸垂E
7アドラー1回ひねり片逆手倒立
前方浮腰回転振り出し1回ひねり片逆手倒立
D
8

~ヤマワキ(伸身コスミック):後ろ振り上がり伸身閉脚とび越し1/2ひねり懸垂
エンドー:前方開脚浮腰回転倒立
D

B

9クースト:後方とび車輪1回ひねり(ホップターン)C
10後方伸身2回宙返り2回ひねり下り:ワタナベ(伸身新月面宙返り下り)
E
Dスコア:7.1(H1 G1 E3 D4 C1 CV:0.2)
2017全日本種目別選手権・種目別決勝で実施した6.9の構成をベースにした7.1の構成です。
こちらの構成を実施する可能性は低いと思いますがゾンダーランド選手の7.1に並べるので一つのパターンとしての予想です。

■「カッシーナ+コールマン+コバチ」の3連続手放し技を取り入れたDスコア7.2の演技構成。

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点
1ブレットシュナイダー:コバチ2回ひねり
バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり懸垂
H
2カッシーナ(伸身コールマン)
バーを越えながら、後方伸身2回宙返り1回ひねり懸垂
G
3+コールマン:バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり懸垂E0.2
4+コバチ:バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り懸垂
D0.2
5シュタルダーとび1回半ひねり片大逆手
後方開脚浮腰回転倒立とび1回半ひねり片大逆手
D
6アドラー1回ひねり片逆手倒立
前方浮腰回転振り出し1回ひねり片逆手倒立
D
7

~ヤマワキ(伸身コスミック):後ろ振り上がり伸身閉脚とび越し1/2ひねり懸垂
エンドー:前方開脚浮腰回転倒立
D

B

8アドラー1/2ひねり倒立:前方浮腰回転振り出し1/2ひねり倒立D

9クースト:後方とび車輪1回ひねり(ホップターン)C
10後方伸身2回宙返り2回ひねり下り:ワタナベ(伸身新月面宙返り下り)
E
Dスコア:7.2(H1 G1 E2 D5 C1 CV:0.4)
ロンドン五輪で衝撃を与えたゾンダーランド選手の「カッシーナ+コバチ+コールマン」に対抗した「カッシーナ+コールマン+コバチ」を取り入れた7.2の構成で、大穴の予想とはなりますが個人的には一番期待しています。
世界で一番美しい3連続手放し技を東京五輪で見たいという私の願望です。
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エプケ・ゾンダーランド選手(オランダ)の「カッシーナ+コバチ+伸身コバチ」、「コールマン+ゲイロード2」です。
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I’m getting to like this combo😁✌️ #nationaltrainingcamp

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技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点
1カッシーナ:伸身コールマン
バーを越えながら、後方伸身2回宙返り1回ひねり懸垂
G
2+コバチ
バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り懸垂
D0.2
3+伸身コバチ
バーを越えながら、後方伸身2回宙返り懸垂
E0.2
4コールマン
バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり懸垂
E
5+ゲイロード2
バーを越えながら、後方屈身2回宙返り1/2ひねり懸垂
E0.2
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2018コトブス国際・種目別決勝鉄棒の演技です。続きを読む
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2018コトブス国際・種目別決勝鉄棒、1位のエプケ・ゾンダーランド選手(オランダ)の演技です。

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点
1エンドー1回ひねり大逆手
前方開脚浮腰回転倒立1回ひねり大逆手
D
2カッシーナ:伸身コールマン
バーを越えながら、後方伸身2回宙返り1回ひねり懸垂
G
3+コバチ
バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り懸垂
D0.2
4コールマン
バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり懸垂
E
5+ゲイロード2
バーを越えながら、後方屈身2回宙返り1/2ひねり懸垂
E0.2
6アドラー1回ひねり片逆手倒立
前方浮腰回転振り出し1回ひねり片逆手倒立
D
7アドラー1/2ひねり倒立
前方浮腰回転振り出し1/2ひねり倒立
D
8シュタルダー:後方開脚浮腰回転倒立B
9クースト:後方とび車輪1回ひねり(ホップターン)
C

10後方伸身2回宙返り2回ひねり下り:ワタナベ(伸身新月面宙返り下り)E
Dスコア:6.7(G1 E3 D4 C1 B1 CV:0.4)
Eスコア:8.166
得点:14.866
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2018世界選手権・種目別決勝鉄棒の演技です。続きを読む
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