2021北九州世界選手権・個人総合決勝、金メダルの張博恒(チャン・ボーホン/チョウ・ハクコウ)選手(中国)の演技です。
動画はこちらから。

■ゆか
技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点
1前方伸身宙返り1回ひねりC
2+前方屈身2回宙返り
E0.1
3前方屈身2回宙返り1/2ひねりF
4
ロンダート~
後方伸身宙返り2回半ひねり

D

5+前方伸身宙返り2回ひねりD0.2
6前方伸身宙返り2回半ひねりE
7
ロンダート~
後方伸身宙返り2回ひねり

C

8フェドルチェンコ:下向き(ロシアン)1080°転向C
9開脚座から伸腕屈身力十字倒立C
10
ロンダート~
後方伸身宙返り3回ひねり

D

Dスコア:6.3(F1 E2 D3 C4 CV:0.3)
Eスコア:8.583
得点:14.883
予選で失敗した「後方伸身宙返り2回半ひねり+前方伸身宙返り2回ひねり」の組み合わせを決勝では見事に修正してきました。
14.883の高得点で上々のスタートを切ります。

■あん馬
技順グループ
技と技の内容(通称など)難度
1正交差1/4ひねり1ポメル上倒立経過、反対の腕で下ろして逆交差入れ支持:正交差(セア)倒立D
2逆交差1/4ひねり1ポメル上倒立経過、反対の腕で下ろして逆交差入れ支持:逆交差(セア)倒立D
3チェコ式ケーレ(フクガ):両ポメル上での下向き転向
B
4D難度のコンバイン:1ポメル上で2フロップから下向き(ロシアン)180°転向
縦縦ループ→縦横ループ→下向き(ロシアン)180°転向
D
5ロス:下向き(ロシアン)360°転向3/3部分移動
D
6トン・フェイ:縦向き~縦向き支持
下向き正転向移動(馬端から両ポメルを越えて下向き(ロシアン)180°転向 )
D
7マジャール移動:縦向き旋回前移動3/3部分
1馬端~2ポメル~3あん部馬背~4ポメル~5馬端
D
8シバド移動:縦向き旋回後ろ移動3/3部分
1馬端~2ポメル~3あん部馬背~4ポメル~5馬端
D
9馬端馬背下向き(ロシアン)1080°転向D
101ポメル上縦向き旋回(縦横ループ)倒立3/4(270°)ひねり3/3部分移動下り
D
Dスコア:5.8(D9 B1)
Eスコア:7.766
得点:14.666
「トン・フェイ」が成立後に落下しました。
ぎりぎり「トン・フェイ」は成立したという判断だと思います。

■つり輪
技順グループ
技と技の内容(通称など)難度
1後方伸腕伸身逆上がり中水平支持:後転中水平支持
F
2後方け上がり中水平支持E
3ジョナサン(屈身ヤマワキ):前方屈身2回宙返り懸垂
D
4後ろ振り上がり上水平支持D
5アザリアン(後転十字懸垂):後方伸腕伸身逆上がり十字懸垂D
6ホンマ十字懸垂:肩が輪の高さで前方屈身宙返り直接十字懸垂D
7ヤマワキ:前方かかえ込み2回宙返り懸垂C
8後ろ振り上がり倒立C
9ほん転逆上がり倒立C
10後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり下り:(新月面宙返り下り)
E
Dスコア:6.1(F1 E2 D4 C3)
Eスコア:8.500
得点:14.600
つり輪はほぼいつも通りの実施という印象です。
あん馬でのミスを引きずらないメンタルはさすがです。

■跳馬
ロペス:伸身カサマツ跳び(側転跳び1/4ひねり前方伸身宙返り1/2ひねり)2回ひねり
Dスコア:5.6
Eスコア:9.266
得点:14.866
ロペスでも素晴らしい実施を見せました。

■平行棒
技順グループ
技と技の内容(通称など)難度
1後ろ振り(腕支持)上がり前方屈身宙返り支持:(ホンマ、ソニック)
D
2棒下宙返り1/2ひねり倒立E
3棒下宙返り倒立D
4後方車輪倒立:ケンモツC
5前方開脚5/4宙返り開脚抜き腕支持:(爆弾カット)D
6
バブサー
倒立から振り下ろし懸垂前振り上がり開脚抜き、伸身かつ水平位で懸垂
E
7伸腕屈身力倒立B
8ティッペルト:倒立から伸膝で振り下ろし懸垂前振り上がり開脚抜き倒立D
9ヒーリー:後ろ振り片腕支持1回ひねり支持D
10前方かかえ込み宙返り1/2ひねり後方かかえ込み宙返り下りF
Dスコア:6.1(F1 E2 D5 C1 B1)
Eスコア:9.266
得点:15.366
キャリア最高の平行棒の演技を出したと思います。
金メダルがかかる大事な場面で素晴らしい演技を出してくるのは途轍もないです。

■鉄棒
技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点
1カッシーナ:伸身コールマン
バーを越えながら、後方伸身2回宙返り1回ひねり懸垂
G
2コールマン
バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり懸垂
E
3コバチ:バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り懸垂D
4倒立から後方浮腰回転後ろ振り出し順手背面懸垂C
5順手背面車輪:(チェコ式車輪)
D
6ケステ:順手背面懸垂前振り上がり後方浮腰回転倒立
C
7
アドラー1回ひねり両逆手倒立
前方浮腰回転振り出し1回ひねり両逆手倒立
E
8アドラー1/2ひねり倒立:前方浮腰回転振り出し1/2ひねり倒立D
9シュタルダー:後方開脚浮腰回転倒立B
10後方伸身2回宙返り2回ひねり下り:ワタナベ(伸身新月面宙返り下り)E
Dスコア:6.2(G1 E3 D3 C2 B1)
Eスコア:8.600
得点:14.800
鉄棒は着地以外はキャリア最高の演技をしました。
「そんな良い位置でカッシーナ持てるのか!?」と驚きました。
平行棒に続いてとんでもなく素晴らしい演技を披露し自身初の世界選手権・個人総合王者となりました。

合計Dスコア:36.1(ゆか6.3、あん馬5.8、つり輪6.1、跳馬5.6、平行棒6.1、鉄棒6.2)
合計Eスコア:51.881
合計得点:87.981
あん馬で落下はありましたが予定通りの36.1を実施してきました。
平行棒と鉄棒はキャリア最高とも言える素晴らしい実施を見せ0.017点という僅差で橋本大輝選手をかわして自身初の世界選手権・個人総合王者となりました。