2015世界選手権・個人総合決勝、6連覇の内村航平選手の演技です。
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■ゆか

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点

1


ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り3回半ひねり:ゴンザレス

E

2
+前方伸身宙返り1回半ひねりC0.1
3前方かかえ込み宙返り1回ひねりC
4+前方伸身宙返り2回半ひねりE0.1
5
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り2回半ひねり

D

6+前方伸身宙返り2回ひねりD0.2
7
ロンダート~後転とび~
後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり:(かかえ込み新月面宙返り)

E

8フェドルチェンコ:下向き(ロシアン)1080°転向
C
9
ロンダート~後転とび~
トーマス転:後ろび1回半ひねり前方かかえ込み宙返り転

D

10
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り3回ひねり

D

Dスコア:6.9(E3 D4 C3 CV:0.4)
Eスコア:8.833
得点:15.733
6.9の高難度の演技構成ですが団体決勝と個人総合決勝でも素晴らしい実施でいいスタートを切りました。

■あん馬

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度
1逆交差(セア)倒立:逆交差1/4ひねり1ポメル上倒立経過、下ろして逆交差入れ支持
D
2両ポメル上での横向き旋回
A
31ポメル上での縦向き旋回:縦横ループ
B
4E難度のフロップ:1ポメル上で4フロップ
横横でシュテクリB→横縦ループ→縦横ループ→横横でシュテクリB
E
5D難度のコンバイン:1ポメル上で2フロップから下向き(ロシアン)180°転向
横縦ループ→縦横ループ→下向き(ロシアン)180°転向
D
6ロス:下向き(ロシアン)360°転向3/3部分移動D
7ウ・グォニアン:下向き(ロシアン)720°転向3/3部分移動E
8
マジャール移動:縦向き旋回前移動3/3部分
1馬端~2ポメル~3あん部馬背~4ポメル~5馬端
D
9シバド移動:縦向き旋回後ろ移動3/3部分
1馬端~2ポメル~3あん部馬背~4ポメル~5馬端
D
10dsA(ダイレクトシュテクリA)倒立3/4(270°)ひねり3/3部分移動下りD
Dスコア:6.2(E2 D6 B1 A1)
Eスコア:8.900
得点:15.100

■つり輪

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度
1後ろ振り上がり中水平支持E
2後方伸腕伸身逆上がり(後転)十字懸垂:アザリアンD
3後ろ振り上がり十字倒立D
4後ろ振り上がり倒立
C
5屈身ヤマワキ:前方屈身2回宙返り懸垂=ジョナサンD
6ヤマワキ:前方かかえ込み2回宙返り懸垂C
7ホンマ十字懸垂:輪の高さで前方屈身宙返り直接十字懸垂D
8ほん転逆上がり倒立C
9後方車輪(ほん転逆上がり)倒立経過B
10後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり下り:(かかえ込み新月面宙返り下り)E
Dスコア:6.2(E2 D4 C3 B1)
Eスコア:8.733
得点:14.933
あん馬とつり輪はいつも通りの素晴らしい実施です。

■跳馬

リー・シャオペン(ロンダートから1/2ひねり前転跳び前方伸身宙返り2回半ひねり)
Dスコア:6.2
Eスコア:9.433
得点:15.633
内村航平選手の跳馬はやっぱりロンダート入りのこのイメージ作りのポーズが良く似合います。
着地も僅かに跳ねる程度という素晴らしい実施です。

■平行棒

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度
1マクーツ
前振り片腕支持3/4ひねり単棒横向き倒立経過、
軸手を換えて後ろ振り片腕支持3/4ひねり支持
E
2ヒーリー:後ろ振り片腕支持1回ひねり支持D
3棒下宙返り1/2ひねり倒立E
4棒下宙返り倒立
D
5屈身ベーレ:懸垂前振り(後方車輪)後方屈身2回宙返り腕支持E
6ハラダ:前振り(腕支持)上がり後方かかえ込み宙返り1/2ひねり腕支持
(アームライヘルト)
D
7モリスエ:棒上後方かかえ込み2回宙返り腕支持D
8後方車輪から後方かかえ込み宙返り1/2ひねり腕支持:(車輪ライヘルト)D
9前方開脚5/4宙返り開脚抜き腕支持:(爆弾カット)D
10後方屈身2回宙返り下りD
Dスコア:6.8(E3 D7)
Eスコア:9.033
得点:15.833
団体決勝時には「マクーツ(E)」の捌きが忙しい印象を受けましたが、個人総合決勝ではいつも通りの実施に戻したように見えます。
実施は素晴らしく着地を止めます。

■鉄棒

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点
1懸垂振り出し倒立A
2
屈身コバチ:バーを越えながら、後方屈身2回宙返り懸垂
E

3シュタルダーとび1回半ひねり片大逆手
後方開脚浮腰回転倒立とび1回半ひねり片大逆手
D
4アドラー1/2ひねり倒立:前方浮腰回転振り出し1/2ひねり倒立D
5+コールマン:バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり懸垂F0.1
6アドラー1回ひねり片逆手倒立
前方浮腰回転振り出し1回ひねり片逆手倒立
D
7+ヤマワキ(伸身コスミック)
後ろ振り上がり伸身閉脚とび越し1/2ひねり懸垂
D0.1
8エンドー:前方開脚浮腰回転倒立B
9クースト:後方とび車輪1回ひねり(ホップターン)C
10後方伸身2回宙返り2回ひねり下り:ワタナベ(伸身新月面宙返り下り)
E
Dスコア:6.5(F1 E2 D4 C1 B1  A1 CV:0.2)
Eスコア:8.600
得点:15.100
「カッシーナ(G)」を抜いた6.5の演技構成。
会場練習の時から鉄棒に合っていないようなコメントをしていたことや団体決勝で落下したことから、個人総合決勝では森泉コーチとの話し合いであらかじめ「カッシーナ(G)」を抜いた6.5の構成でいくとことが決まっていたそうです。

「アドラー1/2ひねり倒立(D)~コールマン(F)」ではキャッチ時にバーに近づき車輪に繋げられずにけ上がりで処理する形になってしまいましたが、着地はしっかりと決めて自らが持つ世界選手権の個人総合決勝連勝記録を更新する6連覇に華を添え、同時にリオ五輪代表を内定させました。

合計Dスコア:38.8(ゆか6.9、あん馬6.2、つり輪6.2、跳馬6.2、平行棒6.8、鉄棒6.5) 
合計Eスコア:53.532
合計得点:92.332
2015年の内村航平選手はリオ五輪に向けて全日本シニア選手権、世界選手権の予選、世界選手権の団体決勝と三度39.4の構成を試みましたが成功するには至りませんでした。
いつものような独走態勢に入るという流れになるわけではなく各国の選手たちのレベルも上がってきている印象を受けた2015世界選手権の個人総合決勝となりました。